2017秋・四泊五日北インド弾丸ツアー旅行記(アグラ城~ツンドラ編)

2018年9月2日旅行記

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アグラ城のアマル・シン門

インド初心者向けに、同じ初心者目線から生の情報をお届けしている本ブログ。「お役立ち情報もいいけど、実際の旅の様子も知りたい」とのお声を受け、旅行記シリーズの連載を始めました。

四回目となる今回は、世界遺産アグラ城と、寝台列車プールヴァ急行をメインにお届けしていこうと思います。

この旅行記は複数記事にわたる続きものとなっています。第一回は下記のリンクからどうぞ。シリーズの概要、および旅の概要についてもあわせてご紹介しています。

前回の記事はこちらです。

二日目 @アグラ城

アグラ観光の三か所目は、タージ・マハルにほど近いアグラ城。1983年に世界遺産に登録されました。

アマル・シン門

アグラ城のアマル・シン門
アグラ城の入口となるアマル・シン門。

しょっぱなからこの眺め、すごいですよね。堅牢極まる赤砂岩の城壁に圧倒されます。

アグラ城 内部の風景
門をくぐると、また門。

何重にもなる門をくぐり、城の中へと入っていきます。

アグラ城 内部の風景
まだまだくぐる。

あまりの堅牢っぷりに、友人たちと「こんなとこ絶対攻め入りたくない!」とひとしきり盛り上がりました。

ジャハーンギール宮殿

アグラ城のジャハーンギール宮殿
ジャハーンギール宮殿の外観。

アグラ城はムガル帝国の第三代皇帝アクバルが1565年に建てたお城です。前回のファテープル・シークリーを作ったのと同一人物ですね。

その後、第四代皇帝ジャハーンギール、第五代皇帝シャー・ジャハーンまで、三代にわたる居城となりました。さらに、それぞれの皇帝の手によって改修や増設などの手が加えられています。

ジャハーンギール宮殿の入口
ジャハーンギール宮殿の入口。

ジャハーンギール宮殿の外観はご覧の通り、がっつりイスラームの様式ですが、内部は一転してヒンドゥー教色が強くなります。のちのファテープル・シークリーにも通じる、アクバル帝の諸宗教融和の姿勢がうかがえます。

ファテープル・シークリーについて、詳しくは前回の記事をどうぞ。

城塞からの眺望

アグラ城から望むタージ・マハル
アグラ城からヤムナー川とタージ・マハルを望む。

城塞からはヤムナー川とタージ・マハルを望むことができます。この眺めについてはちょっとしたエピソードがあるので、また後ほど。

城塞内部

アグラ城 内部の風景
アグラ城の内部の風景。
アグラ城 内部の風景
白大理石で造られているエリアも多いです。
アグラ城 内部の風景
中庭的な場所。
アグラ城 内部の風景
壁面にびっしりと施された彫刻が見事。

ムサンマン・ブルジュ

アグラ城のムサンマン・ブルジュ
シャー・ジャハーンが幽閉されていたムサンマン・ブルジュ。

第五代皇帝シャー・ジャハーンは、権力争いに勝利した息子アウラングゼーブによって皇帝の座から引き降ろされ、このムサンマン・ブルジュ(囚われの塔)に幽閉されました。

アグラ城から望むタージ・マハル
ムサンマン・ブルジュから望むタージ・マハル。

この塔からタージを眺め、亡き愛妃ムムターズに想いを馳せながら失意の日々を過ごし、八年後に息を引き取ったといいます。

アグラ城 内部の風景
ムサンマン・ブルジュ付近の風景。

「実の息子に皇帝の座から引きずり降ろされ死ぬまで幽閉された塔」と聞いて、さぞ悲惨な扱いを受けていたのだろうと身構えていたら、ご覧の通りの壮麗な建物だったので、あっ全然すごいとこですねさすがですね……などと不謹慎なことを思ってしまいました。すみません。

庭園

アグラ城 内部の風景
列柱と庭園の風景。

確かディーワーネ・アーム(一般謁見の間)からの眺め。当時はどこが何というのをあまり把握せず、夢中になってあちこち目に焼きつけていました。

アグラ城 内部の風景
庭園から真珠モスクを望む。

壁の向こうに見える白い建物はモーティ・マスジド(真珠モスク)。軍の管轄下にあるそうで見学はできませんでしたが、ちらりと覗くドームの部分だけでもその美しさがうかがえますね。

アグラ城 内部の風景
庭園と門の風景。
アグラ城 内部の風景
ディーワーネ・アーム(一般謁見の間)の外観。

二日目 @ケララ・アーユルヴェーダ・センター(?)

アグラ城の見学を終えた一行は、同市のアーユルヴェーダ・センターへ。アグラ観光の道中、ガイドさんがアーユルヴェーダの体験をすすめてくれたので行ってみることにしました。

内容・値段・場所

もともとのツアーの行程には入っていないので、オプション扱いで別料金。お店に行ってその場で支払いました。

正確な値段は忘れてしまいましたが、顔を除く全身マッサージ+シロダーラ(おでこにオイルを垂らすやつ)で8,000円くらいだったと思います。日本円で払ったと記憶しています。

ガイドさんにいただいたメモによると、店名は「Kerla Ayurveda Centre Agra」というそうなのですが、ググってもそれらしいお店が出てきません。「Kerala」だと同名のお店が数件出てくるんですが、私が行ったのとは違うような……?

そんなわけで確かな情報をご紹介することができないのですが、とりあえず表題は「ケララ・アーユルヴェーダ・センター」としておきました。

施術の様子と感想

お店はマンションのような建物の一角にあり、フロントで手続き後、一人ずつ別室に案内されました。ベッドの下に鍵のかけられる手荷物置き場がありました。

  1. 着替え
  2. 全身オイルマッサージ
  3. シロダーラ
  4. シャワー
  5. 着替えて終了

おおよそこんな流れでした。

施術後の温まった体に冷水シャワーはさすがにきつかったですが、慣れない土地で疲れた体や、歩き回ってぱんぱんになった脚が一気に軽くなりました。観光旅行中にマッサージを挟むのいいですね! シロダーラは初体験でしたが、おでこからとろけてしまいそうなほど気持ちよかったです。

マッサージ師さんは女性で、英語でコミュニケーションを取りました。とても穏やかな優しい方で、シャワーの後、おでこにビンディーをつけてくれました。他の友人たちにはなかったので、担当さん個人の粋な計らいだったのでしょう。ありがとうございます!

二日目 @アグラのレストラン(二件目)

アグラのレストランで食べた晩ごはん
アグラのレストランで食べた晩ごはん。

アグラ観光の〆に、ランチのときとは別のレストランで夕食をいただきました。例によって店名はわからず。

チャパティ、ライス、チキンカレー、豆カレー、じゃがいものスパイス炒めなどの定番メニューに加え、銘々にトマトベースのスープがついてきたほか、いろいろと珍しげなものをいただきました。

アグラのレストランで出てきたサッポロポテト的な何か
サッポロポテト的な何か。

たとえばこちら。サッポロポテトのような見た目の揚げ物です。実際、油分多めのしっとりもちもちしたサッポロポテトっぽい味でした。

アグラのレストランで出てきたかぼちゃの砂糖菓子
デザートのかぼちゃの砂糖菓子。

こちらはデザートとして出てきたかぼちゃの砂糖菓子。オレンジ色に緑の皮のいわゆるかぼちゃではなく、実の色が白っぽい品種ですね。ほとんど砂糖の塊のような甘さでしたが美味でした。

二日目 @ツンドラ駅

夜8時ごろ、寝台列車プールヴァ急行(Poorva Express)に乗るべくアグラ郊外のツンドラ駅(Tundla Junction Railway Station)へ。Poorva, Tundlaともに正しい発音がわからないため、カタカナ表記はとりあえずのものになります。

この寝台列車については語りたいことが多すぎて別途記事を書いたので、ご興味ある方はあわせてどうぞ。

ツンドラ駅に停まる寝台列車
ツンドラ駅のホームに停車中の寝台列車。人がぎっちり!

列車が遅れて長いことホームのベンチで待ちぼうけしていたのですが、その間いろいろと衝撃的な光景を目の当たりにして腹をくくっていました。

  • インド人のガイドさんが「寝台列車嫌い」とぼやく
  • 列車が1時間以上遅延、その間なんの案内もなし
  • ホームのすぐそこで野良犬が小鳥をむしゃむしゃ食べている
  • 到着する列車の窓にガラスがなく、外は雨
  • Sleeper Classと書いてあるのに車内はすし詰め

どのクラスの車両に乗るのか聞いていなかったため、「目の前のこれだったらどうしよう……」と正直かなり不安でした。

後から調べてみたところ、上の動画や写真に写っている車両はおそらくSLクラスですね。エアコンなしの3段寝台の車両で、席数以上の乗客が乗りこむこともしばしばだとか。治安はあまりよくなさそうですね……。

ツンドラ駅のホームの時計
ツンドラ駅のホームの時計。列車を待ち続けて1時間が経過。

二日目 @プールヴァ急行

結果的に我々が乗りこんだのは2Aクラスの車両でした。エアコン付きの2段寝台、上から数えて2番目に高いクラスです。(ちなみに先ほどのSLは寝台のあるクラスとしては一番下)

プールヴァ急行の2A寝台
プールヴァ急行、2Aクラスの寝台。通路側上段のベッドでした。

通路側、2段ベッドの上の方を利用しました。1段目には窓がありますが、2段目にはありません。通路側には仕切りのカーテンがついています。シーツ、枕、毛布、タオルが用意されています。

スーツケースなどの大きな荷物は1段目のベッドの下に納め、バッグなどの手荷物は盗られないよう抱えて寝ます。

別車両にトイレと洗面台があります。トイレはしゃがみ式、ペーパーはありません。ガイドさんいわく「列車内の水道水はあまり綺麗ではないので、歯みがきは手持ちのミネラルウォーターで」とのことでした。

座席は男女混合なので着替えることはできないし、当然シャワールームもないので、快適に眠りたい人は制汗シート(汗拭きシート)を持っていくのがおすすめです。

プールヴァ急行の2A寝台
寝台の頭側。写真中央の茶色いのはシーツやタオルが入っていた紙袋。

初めてのことだらけでよくわからないし、ガイドさん含め仲間は全員ばらばらの席だし、窓がないから外の様子もわからないし……。心細いことこの上なかったのになぜか爆睡できたのは、やはり疲れのなせるわざでしょうか。

完全に余談ですが、海外を旅しているとこういった、緊張と不安で落ち着かない場面にしばしば出くわします。

そういうとき、日本のお菓子や、普段聴いている音楽など、日常を思い出せるちょっとしたものがあると心が格段に和らぎます。私はこのとき、バッグのポケットに入っていたハイチュウを頬張ったり、好きなアーティストの歌を聴いたりしていました。

メンタル強度にいまいち自信のない人は、こういった工夫もあらかじめ考えておくと、いざというとき役に立つかもしれません。

その他、より詳しい話や細かな体験談にご興味ある方は以下の記事をどうぞ。

(↓続きはこちら)

2018年9月2日旅行記

Posted by 真中ユエ