2017秋・四泊五日北インド弾丸ツアー旅行記(タージ・マハル編)
インド初心者向けに、同じ初心者目線から生の情報をお届けしている本ブログ。「お役立ち情報もいいけど、実際の旅の様子も知りたい」とのお声を受け、旅行記シリーズの連載を始めました。
二回目となる今回は、アグラの世界遺産、タージ・マハルをメインにお届けしていこうと思います。
この旅行記は複数記事にわたる続きものとなっています。第一回は下記のリンクからどうぞ。シリーズの概要、および旅の概要についてもあわせてご紹介しています。
二日目 @ニューデリー駅
翌朝、4時台に起床して5時にはホテル パルス・インを出発。まだ日も昇らないうちにニューデリー駅へと向かいます。
デリー駅のホームにて。
構内アナウンスの\ ジャーン!!! //って音、何度聞いてもじわじわくる。#manakainindia2017 pic.twitter.com/trzWem58YI— 真中ユエ (@manakayue) October 24, 2017
ここからシャターブディー急行に乗って一路、アグラを目指します。
二日目 @シャターブディー急行
シャターブディー急行(Shatabdi Express)は主要都市間を最速で結ぶ、日本でいうところの新幹線のような列車です。
背もたれに無造作にかけてあった新聞。おそらく誰でも読んでいいやつだろうということで、興味津々でページをめくります。
インドの公用語はヒンディーですが、補助公用語として英語も広く使われています。旅行中のコミュニケーションも基本的には英語です。
一国家一言語の日本に生まれ育つと実感が湧きにくいですが、インドでは尋常でない数の言語が話されています。ルピー紙幣は実に17もの言語で書かれている、というのは有名な話ですね。
さらに、それぞれの言語に方言が多数存在します。たとえば公用語のヒンディーも地域によって方言があり、ネイティブ同士でもさっぱり通じないほど違うようです。
そういった状況を補助するために英語が用いられている、というわけですね。
新聞の中にはこんな風刺画も。やはり件の問題は世界的にも注目されていたようです。
車内サービスとして紅茶のセットが出てきました。さすが本場、こんな何気ないところで出てくる紅茶もおいしいのなんの! 紅茶好きにはたまりません。
インドの紅茶についてはこちらの記事で詳しくお話ししています。ぜひ読んでみてくださいね。
このあと、朝食としてスパイシーな野菜のカツレツと食パンもいただきました。
余談ですが、食べ終わったものを片付けに来たスタッフさんにさりげなくチップを要求されました。欧米からの旅行客が増えたことで、インドにもチップの習慣が根付きつつあるようです。
チップの習慣のない日本人としては、正直「いくら払えばいいんだろう?」と困ってしまったりするのですが、もたもたしつつ、気持ちをお支払いしておきました。失礼がなければいいのですが。
二日目 @タージ・マハル
アグラに着いたら、いよいよインド観光のスタートです!
最初に向かうのはかの有名な世界遺産、タージ・マハル。我々一行は正午ごろ、西側から入場しました。
西門付近
一般道路から西門付近までは専用のバス?で移動。さらに少し歩いてチケット売り場へ向かいます。
この木はチケット売り場の目の前あたりに生えていたものです。別に何の用もなかったのですが、巨大な豆が気になって思わず撮ってしまいました。
チケットを買い、ミネラルウォーターとシューズカバーを受け取ったら手荷物検査へ。男女別に並び、手荷物と身体の検査を受けます。
この手荷物検査、かなり厳しめです。詳しくは以下の記事でご紹介していますので、行かれる方はぜひ一度チェックしておくことをおすすめします。
手荷物検査を抜けたら、西門をくぐって正門へ。これをくぐるといよいよタージ・マハルが姿を現します。
余談ですがこの正門、2018年4月に暴風を受けてミナレット(尖塔)が二本倒壊してしまったそうです……。修復作業はすでに始まっているとのことです。
正門~タージ・マハル
世界最大の墓、タージ・マハルがついにその完全に左右対称な姿を現しました。知識だけでしか知らなかったものの実物を目の当たりにすると、やはり感慨深いですね。
インド人も外国人も大勢見に来ています。
タージ・マハルはムガル皇帝シャー・ジャハーンの愛妃、ムムターズ・マハルのために作られた墓廟です。ムムターズの死を嘆き、膨大な歳月と費用をかけて、国さえ傾けながらその愛を表現しようとした結果がこれなのだそうです。
実に狂気じみていますが、確かにこんな病的なほど完璧で美しい建築物、気でも触れないと造れないかもしれませんね。
触れそうなほど近くに野生のサルが。危険なので距離を取りつつ撮影しました。
観光地でも街中でも、インドには野生の動物がたくさんいます。以下の記事で注意点などご紹介しています。これから初めて行く方はぜひ確認しておいてくださいね。
墓廟付近
近くまで来ると、大理石のマーブル模様がとても綺麗に見えます。
タージ・マハルが白亜の大理石で造られていることは有名ですが、壁面や内部にびっしりと施された宝石細工のことは意外と知られていません。
上の写真でも、アーチを四角く囲うクルアーンのアラブ書道や、精緻な植物の模様が見て取れますが、これらはすべて大理石を掘って貴石を嵌めこんだ象嵌細工です。象嵌細工はアグラの伝統工芸であり、旅のお土産としても買うことができます。
なお、墓廟に立ち入るときは土足厳禁です。裸足になるか、チケット売り場でもらったシューズカバーを履きます。
また、墓廟の内部の撮影は禁止されています。お墓なのですから当然と言えば当然ですね。
中にはシャー・ジャハーンとムムターズ・マハルの棺が安置されていますが、これはレプリカで、本来の棺は人目につかない床下の玄室に納められています。
ここで小話をひとつ。
インド、特にここタージ・マハルでは日本人観光客が珍しいらしく、現地の人々からじーっと見られたり、声をかけられたり、一緒に写真を撮ってほしいとせがまれたりします。小さな女の子にいきなり「どこから来たの?」と聞かれたり。(犯罪の類かと思ってとっさに警戒してしまってごめんね)
英語が通じるからなのか、アジアの中では比較的ヨーロッパに近くアクセスしやすいからなのか、理由は定かでないですが、インドの外国人観光客は欧米系の人が多いです。東アジア系だと昨今は中国人が急増しているそうですが、外交上の理由もあってか日本人ほど印象はよくないとのこと。
これまで10ヶ国ほど訪れてきましたが、世界のどこへ行っても、日本人はおおむね歓迎される傾向にあると感じます。我が振りを顧みつつ、これからも末永くそうあってほしいと願うばかりです。
ヤムナー川
タージ・マハルの墓廟の裏にはヤムナー川が流れています。涼しい風が吹き込んできて、熱中症になりかけていた身にとても心地よかったのを覚えています。
厳しい手荷物制限があるので、避暑のための帽子やスカーフも置いて行ってしまいがちですが、そういった服飾品類は(少なくとも私の経験上は)没収されませんのでぜひ持ち込みましょう。タージの観光はどうしても直射日光を避けられない部分があるので、熱中症には充分気を付けましょう。
モスク
墓廟の西隣にはモスク、東隣には同じデザインの迎賓館があります。これらもそれぞれ非常に美しく立派です。
入り口はとてもオープンな造りで、かつ地面とモスクの床の段差も非常に浅いですが、アーチ付近の一段上がったところから先は礼拝堂となっています。靴を脱いでから上がるようにしましょう。
(ほとんどシームレスに近い造りなので、我々もうっかり土足で踏み入ってしまいました。親切に教えてくれたお兄さんありがとう……!)
西門側の公園
観光を終え、西門の近くからリクシャーに乗り、公園を抜けて一般道路に戻ります。私たちがお世話になった運転手さんは、カメラを向けたら決めポーズをしてくれるくらい気さくな方でした。
二日目 @アグラ市内
アグラ市内の、なんでもない道の風景を二つほど載せておきます。インドの道路の雰囲気がなんとなく伝われば幸いです。
タージマハルの敷地入口らへん。
振り返ってみると道の動画いっぱい撮ってる。
印象深かったんだなあ。#manakainindia2017 pic.twitter.com/6y1Tvf64s3— 真中ユエ (@manakayue) October 24, 2017
アグラの街を車窓から。
ここもタージの近くだったはず。
お供え物の屋台なんかがたくさん並んでます。#manakainindia2017 pic.twitter.com/R0GqK56QG9— 真中ユエ (@manakayue) October 24, 2017
二日目 @アグラのレストラン
次の目的地、ファテープル・シークリーへ向かう道中でお昼ごはんをいただきました。
お店の名前を控えておくのを失念してしまったのですが、高速道路のような道の途中、郊外の見晴らしのよい土地に建つ一軒家のレストランでした。
お食事はビュッフェ形式。品数が豊富でおいしく、ついつい食べ過ぎてしまいました。
旅行中のすべての食事は以下の記事にまとめてあります。食材や味、辛さなど、気になる方はぜひご覧になってみてください。
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