デリーとヴァーラーナシーでスタンダードクラスのホテルに泊まってみたよ
インド旅行というとバックパッカーの格安旅行を思い浮かべる人も多いかと思います。その場合、宿はたいていゲストハウスやドミトリー、ごく安い価格帯のホテルになってきますよね。
しかし誰もかれもが安宿に泊まりたいわけじゃない。かといって高級ホテルでセレブなバカンスを過ごしたいわけでもない。いわゆるスタンダードクラス、ビジネスホテルレベルの宿に泊まりたいんだ!
そんなあなたのために本記事では、2017年秋、ツアーで初めてのインド旅行に行ってきた筆者が、デリーとヴァーラーナシー(バラナシ/ベナレス)で実際に泊まったスタンダードクラスのホテルをご紹介します。インドのスタンダードホテルってどんな感じ?と気になっている方、ぜひ参考にしてみてください。
デリーで泊まったホテル:パルス・イン(Pals Inn)
まずはデリーで泊まったスタンダードクラスのホテルから。ニューデリーのパテル・ナガー地区にあるパルス・インというホテルです。
レビュー
概観
客室の写真を撮りそこねてしまったので、ぜひ上のサイトで確認してみてください。
「えっなにこれ普通にきれい」と思った方も多いのではないでしょうか。そうなんです。このホテル、なかなかにいいお宿なんです。
お部屋は清潔かつ快適。フリーWi-Fiも完備。スタッフさんも誠実で安心感がありました。夜到着して翌日早朝に出発するという超短期滞在だったのですが、初日にここでしっかり休めてよかったなと思います。
↓ホテル周辺を撮影した動画です。夜でも明るく、人通りが多く、危なげのない印象でした。
動画のテストがてら、なんでもないインドの風景をひとつ。
デリーのホテルに向かう道中。
真正面から来る対向車とか、多少はインドらしさが垣間見られるかも。#manakainindia2017 pic.twitter.com/cykkPAomEE— 真中ユエ (@manakayue) October 24, 2017
食事
ホテルの食堂でいただいた夕食は味も量もばっちりでした。チキンカレー、チーズとグリーンピースのカレー、じゃがいもと野菜をスパイスで炊いたもの、チャパティ(インド風パン)、バターライスなど。
確か辛さも問題なかったはずです。印象に残っていないということは、たぶん。
値段
ホテル代込みのツアーで利用したため、お部屋の正確な料金は把握していませんが、各種予約サイトを眺めてみると、日本円で1部屋おおよそ5,000円前後のようですね。
私たちはエキストラベッドを入れて3人で泊まったので、1人当たり2,000円程度だったということになるんでしょうか。素晴らしいコスパです。
インドのスタンダードホテル豆知識
以下、こちらのホテルを利用して気づいた、事前に知っておくと便利かもしれないポイントをご紹介してみます。
壁が薄い
遮音性に期待してはいけません。廊下の話し声など、普通に聞こえてきます。
完全に個人的なケースですが、エレベーターの扉の締まりが悪かったのかなんなのか、夜中にガチャン!ガチャン!ガチャン!という派手な物音がしばらく響いて何事かと思いました。
室内履きを持参するとラク
スリッパが用意されているとは限らないので、ない前提で室内履きを持参すると快適です。
私が利用したホテルは二件ともスリッパの用意はありませんでした。観光旅行は毎日たくさん歩いて足が疲れるので、充分にリラックスするためにもぜひ室内履きを持っていきましょう。
小さく折りたためるスリッパなら、行き帰りの飛行機内でも大活躍しますよ。
お湯が出たらラッキー
基本、シャワーは冷水だと思っておきましょう。お湯が出たら当たり!くらいの感覚でいるとストレスなく過ごせます。
日本で冷水シャワーは考えただけでも寒いですが、インドの厳しい暑さの中では、心づもりさえしておけば案外すっきりとして気持ちいいです。
どうしてもお湯が欲しければ、ダメもとでフロントにお願いしてみましょう。思いがけない形で対応してくれるかも……? 詳しくは次の、ヴァーラーナシーのホテルの項にてお話ししたいと思います。
バスタブがなく、シャワールームが仕切られていない
これはぜひとも事前に知っておいてほしいポイントです。バスルームの簡単な見取り図を用意したので、まずはこちらをご覧ください。
一言でいうと、シャワールームとトイレ洗面台エリアがはっきり仕切られていないのが特徴です。
日本の一般的なユニットバスだと、シャワールームにはバスタブとカーテンがあり、トイレ洗面台エリアとは明確に仕切られていますよね。シャワーを浴びてもトイレや洗面台のほうまで濡れるということはありません。
一方、インドで泊まったスタンダードホテルではおおよそ以下のようなつくりになっていました。
- バスタブがない
- カーテンがない
- シャワールームとトイレ洗面台エリアがガラス板で仕切られている、もしくは仕切り自体がない
- シャワールームとトイレ洗面台エリアの床に境目がなく、シームレスに繋がっている
つまり、シャワーを浴びるとトイレや洗面台まで水浸しになります。
そこでぜひ持っていきたいのがバスルーム用のサンダルです。クロックス的なラバーサンダル、もしくはビーチサンダルを持参しましょう。
これがないとびしゃびしゃのバスルームに土足で踏み入らざるを得なくなり大変不便です。一足あるのとないのとでは快適度が格段に変わってきますので、ぜひ用意していきましょう。
ヴァーラーナシーで泊まったホテル:プラザ・イン(Plaza Inn)
続けて、ヴァーラーナシー(バラナシ/ベナレス)で泊まったスタンダードホテルの話に移りましょう。ヴァーラーナシー駅(Varanasi Cantt. Railway Station)にほど近いプラザ・インというホテルです。
レビュー
概観
こちらもやはり、普通にきれいでほっとできるお宿です。危なげなく安心して滞在することができます。
建物はおそらくやや古め、水回りの感じや砂っぽさは「うんうん、インドインド」といった趣ですが、慣れない寝台列車と過酷な気候で疲れ果てた心身をどっぷり休ませることができました。
食事
夕食と朝食をホテルのレストランでいただきましたが、お味はぼちぼちといったところでしょうか。
しいて言えば、ビュッフェスタイルの朝食がちょっとイマイチだったかも。でも作り立てのオムレツなどもいただけて栄養ばっちりでした。
夕食ではお料理を銘々のお皿に取り分けてもらえるなど、細かなサービスが印象的でした。
値段
上でご紹介したパルス・インと同じく、ツアー料金に含まれていたため正確な部屋代はわかりませんが、各種予約サイトによると日本円で1部屋おおよそ4,000~5,000円となっています。
ただ「ホテルの質に対して値段が高い」というレビューも散見されるので、もっと条件のいいお宿があるのかもしれません。個人的には(エキストラベッドを入れて3人で泊まったので)1人頭1,000~2,000円でこの安心が買えるなら安い!全然払う!といった感触でした。
インドのスタンダードホテル豆知識
以下、こちらのホテルを利用して気づいた、事前に知っておくと便利かもしれないポイント(というか小話)をいくつかご紹介します。
使い方がわからないトイレに遭遇するかも
日本人にとってインドのトイレ事情は非常に特徴的で、ともするとカルチャーショック的なところさえありますが、このホテルではついに使い方のわからないトイレに遭遇しました。
幸いそれはグランドフロアのトイレで、客室はごく普通の洋式だったので困ったことにはなりませんでしたが……。いまだにどう使えばよかったのか正解がわからないでいます。
インドのトイレ事情については以下の記事で詳しくお話ししています。知らない方は要チェックです。
シャワーのお湯が出ないのでフロントに電話したら……
シャワーのお湯が出なかったため、ダメもとでフロントにその旨を伝えてみました。
「OK、ちょっと待ってて」との返事の後、しばらくして客室のドアがノックされ、スタッフさんがひとり入ってきました。その手にはなんと、なみなみと熱湯の入ったバケツが。
まさかお湯をデリバリーしてくれるとは想像もしていませんでした。てっきり修理するか、使い方のコツを教えてくれるものだとばかり。
後から気づいたのですが、ガイドブックにもまさにこの対応についての記載があったので、インドでは案外一般的なのかもしれません。
想像の斜め上、だが確かに問題は解決したというこの一件、連れの友人たちとひとしきり笑いつつ、ソリューションって多様だなあとしみじみ思いを馳せたのでした。
端々にあふれるインドらしさ。でも安心、快適に過ごせます!
いかがだったでしょうか? 以上二件が、私が2017年秋のインド旅行で実際に泊まったスタンダードクラスのホテルになります。
水回りやお食事、スタッフさんの対応など、そこかしこにインドらしさがあふれていますが、想像していた以上に安心、快適というのが個人的な印象でした。
初めてのインド旅行、セレブで豪華な宿泊体験は必要ないけど、バックパッカーさん向けの安宿ではさすがに不安……というそこのあなた。ぜひ、本記事でご紹介したようなビジネスホテルレベルのお宿を探して泊まってみてください。きっとあなたのニーズを満たしてくれるはずです。
参考リンク
宿泊時にあると便利なアイテムをはじめ、おすすめの持ち物について以下の記事で詳しくご紹介しています。ぜひあわせてチェックしてみてくださいね。