モバイルバッテリーは機内持ち込み!電子機器類を飛行機に持ち込む際のルールあれこれ

2018年8月2日現地情報

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スマホとケーブル付きのモバイルバッテリー

海外旅行へ行くとなれば、たいていの場合は飛行機に乗ることになります。そこで気になるのが手荷物制限。刃物、ライター、スプレー、液体など、様々な物品が飛行機への持ち込みを制限されています。

実はスマホ用のモバイルバッテリーなど、電子機器類にも持ち込みルールがあります。

電子機器類はいまや生活に欠かせない必需品です。それが万が一検査に引っかかってしまったら? 没収されずとも対応に時間を取られたり、ロストバゲージなどのトラブルに遭ってしまったら? できればそんな面倒には巻き込まれたくないですよね。

しかもこれらのルールは国によって違うらしい……?

日本では大丈夫でも、インドの国内線でダメだったりしたらどうしよう……。初めてのインド旅行のとき、飛行機に乗るたびに不安な気持ちになったのを覚えています。

本記事では、モバイルバッテリーをはじめ電子機器類の飛行機への持ち込みについて、2017年秋に初めてのインド旅行に行ってきた筆者が、実体験も踏まえつつお話ししていこうと思います。同じように不安に思っている方、ぜひチェックしてみてくださいね。

手荷物制限の概観

そもそも、飛行機の手荷物制限はどのように決められているのでしょうか。国土交通省のサイトを見てみると以下のように書いてあります。

航空法、国際民間航空機関(ICAO)が決定した国際的なルール及び関係規則をもとに定めております。

[出典:機内持込み・お預け手荷物における危険物の代表例

また、成田空港のサイトには次のような記載があります。

日本では航空法に基づき、お客様の保安検査は各航空会社により実施されております。
このサイトは成田空港に乗り入れている航空会社の代表的なルールを掲載しておりますが、航空会社によっては独自の制限等がある場合がございますことを予めご了承下さい。

[出典:持ち込み禁止荷物について | 成田国際空港

まとめると、

  • 日本では航空法や国際的なルールに基づいて手荷物制限を定めている
  • 保安検査は各航空会社によって実施される
  • 航空会社独自のルールが定められている場合がある

ということですね。

つまり、日本発着の国際線における手荷物制限は、以下の二点を確認すればよさそうです。

  • 日本の航空法に基づくルール
  • 各航空会社のルール

それ以外の、たとえば他国の国内線や国際線における手荷物制限は、以下のような流れで確認するとよさそうです。

  1. 各航空会社のルールを確認
  2. ガイドブックやネットで情報を確認
  3. 最終的には現地空港の案内に従う

電子機器類の持ち込みルール(日本発着国際線編)

それでは、電子機器類を持ち込む際の具体的なルールを見ていきましょう。実際に私がインド旅行で持ち込んだものを例に挙げてみました。

この項目は以下の三つのサイトを参考に執筆しています。ソースを確認したい方、より詳しい情報を知りたい方、ここに書いていない物品について知りたい方はあわせてご覧ください。

スマホ

持ち込みルール

  • 機内持ち込み:可。
  • 預け入れ:可。ただし電源を完全に切り、衣類でくるむなどして、強固なスーツケースに収めること。

備考

ほとんどのスマホに内蔵されているリチウム電池が制限対象になっています。リチウム含有量やワット時定格量が一定量を超えるものは持ち込み禁止とのことですが、よほど特殊な物品でない限り気にする必要はなさそうです。

これについてかなり詳しく検証されている面白い記事がありましたので、ご興味ある方はどうぞ。

そもそもスマホは常時携帯して使うものですし、貴重品にも該当するので、基本的には機内持ち込み一択でしょう。

モバイルバッテリー

持ち込みルール

  • 機内持ち込み:可。
  • 預け入れ:不可。

備考

スマホ同様、内蔵されているリチウム電池が制限対象になっています。さらにモバイルバッテリーは予備電池という扱いになり、預け入れは不可、機内持ち込みのみとなります。

USBケーブル、ACアダプター

持ち込みルール

  • 機内持ち込み:可。
  • 預け入れ:可。

備考

特に制限はありません。

モバイルWi-Fi

持ち込みルール

  • 機内持ち込み:可。
  • 預け入れ:可。ただし電源を完全に切り、衣類でくるむなどして、強固なスーツケースに収めること。

備考

リチウム電池を内蔵した電子機器、つまりスマホと同じ扱いになります。基本的には機内持ち込みでよいでしょう。

海外用変換プラグ

持ち込みルール

  • 機内持ち込み:可。
  • 預け入れ:可。

備考

特に制限はありません。

電子機器類の持ち込みルール(インド国内線編)

続けて、インドの国内線における電子機器類の持ち込みルールを確認してみます。基本的には日本発着国際線と同じなのですが、バッテリーの扱いに一部違いがあるようです。

バッテリーは外して預け入れ手荷物へ?

インド旅行の直前、あることに気が付きました。

なんと、旅行会社のパンフレットに「インドの国内線では、バッテリーはテロ防止のため、外して預け入れ手荷物に入れなくてはならない。機内持ち込みの手荷物検査時に見つかると没収される」との記載が。

慌ててググって旅行者のブログや旅行代理店のサイトを確認したところ、確かに似たようなことが書いてあるのですが、正直言ってることがばらばらで当てにならない! 実にインドあるあるな感じですが、いやこれ大事なことだから、見知らぬ土地でモバイルバッテリー没収とか嫌だから……!

というわけで、旅行会社の担当者さんに問い合わせてみました。

自分

自分

スマホ用のモバイルバッテリーは機内持ち込みの手荷物に入れられますか? 国際線と国内線で違いはありますか?
担当さん

担当さん

スマホ用のバッテリーは機内に持ち込みいただいても問題ございません。

二つ目の質問はスルーされてしまいましたが、とりあえず、モバイルバッテリーは国際線でも国内線でも機内持ち込みにすればいいようですね。

モバイルバッテリーを預け入れ手荷物に入れたら引っかかった

私自身の実体験もお話ししようと思います。

別に上記の回答を試そうとしたわけではないのですが、インドで飛行機に乗る際、うっかりモバイルバッテリーをスーツケースに入れてしまったことがありました。ヴァーラーナシー空港の預け入れ手荷物のX線検査で見事に引っかかりました。

スーツケースを開けるよう指示されて、

職員さん

職員さん

これは何?
自分

自分

(あっしまった)スマホ用のモバイルバッテリーです。
職員さん

職員さん

それは機内持ち込みのバッグに入れてね。あとこれは?
自分

自分

(あっやらかした)モバイルWi-Fiです。
職員さん

職員さん

それはどっちでもいいよ。
自分

自分

あ、じゃあこのまま入れときます。(預け入れにする必要はないのにテンパってる)

というようなやりとりをしました。やはりモバイルバッテリーは機内持ち込みということですね。

ちなみに航空会社はエア・インディアでした。

エア・インディア公式サイトの記載を確認してみる

せっかくなので、エア・インディアの公式サイトではどのように書かれているのか確認してみましょう。

As per Bureau of Civil Aviation Security passengers may be allowed to carry battery cells in the electronic items in the hand baggage or in person.

<日訳>
民間航空保安局により、搭乗者は電子機器に装着された状態の電池を、手荷物に入れるか身に着けて持ち込むことが許されています。

[出典:Dangerous Goods & Restricted Items

Spare Lithium ion batteries may be carried as checked-in or cabin baggage provided they are installed within and connected to the accompanied device. Carriage of spare Lithium ion batteries without an associated device or disengaged from the associated device will be permitted only as part of cabin baggage.

<日訳>
予備のリチウムイオン電池は、対応機器に内蔵もしくは装着されたものに限り、機内持ち込みまたは預け入れ手荷物として持ち込めます。対応機器が存在しない、または対応機器から取り外された状態の予備のリチウムイオン電池は、預け入れ手荷物としてのみ持ち込めます。

[出典:Dangerous Goods & Restricted Items

(翻訳にあまり自信がないので、より正確に訳してくださる方がいらっしゃいましたらぜひお願いします……!)

日本発着国内線編でご紹介したルールと明らかに異なる部分がありますね。「電子機器にセットしていない状態の予備電池は預け入れ手荷物に入れなければならない」とあります。

あれ、でもモバイルバッテリーは予備電池と同じ扱いなのでは? 現地では機内に持ち込めと指示されたんだけど? 矛盾してるのでは……?

予備の“いわゆる電池”の扱いが異なる(?)

ここからは私の個人的な推測ですが、察するに、インドの国内線では予備の“いわゆる電池”は預け入れ手荷物に入れなければならないということなのかもしれません。

いわゆる電池とは、乾電池とかボタン電池とかそういうやつです。モバイルバッテリーのように内蔵されているものではなく、いわゆる電池の見た目をした電池です。

だとするとこの点のみ、日本発着の国際線とは真逆のルールということになります。日本発着の国際線では、予備のリチウム電池は機内持ち込みのみ可。対してインドの国内線では、予備のリチウム電池は預け入れのみ可。

そう考えると、上でご紹介した「インドの国内線ではバッテリーは預け入れ手荷物へ。機内持ち込みの手荷物検査時に見つかると没収される」という噂もなんとなくわかってきます。「バッテリー」の部分を「予備の“いわゆる電池”」と置き換えると、なるほど確かにという感じがします。

もし、乾電池やボタン電池といった、いわゆる電池の姿をした電池を持ち込むときには注意するとよいかもしれません。

まとめ:不安な場合は職員さんに聞こう

以上、本記事の要点をまとめると、

  • スマホやモバイルバッテリーに使用されているリチウム電池が制限対象
  • モバイルバッテリーは機内持ち込みオンリー
  • インドの国内線では、予備の“いわゆる電池”は預け入れ手荷物に入れるのがよさそう

ということでした。いかがだったでしょうか?

本記事ではスマホ関連の電子機器類、特にモバイルバッテリーについてご説明しましたが、手荷物制限は他にも多岐にわたります。今回執筆してわかりましたが、手荷物制限についてきちんと調べようとすると、ルールが煩雑で思いのほか大変です……。

「これはどうすればいいのかな?」「これはダメって噂を聞いたんだけど?」という場合、まずは航空会社のサイトを確認してみましょう。

それでもいまいちよくわからないという場合、空港で職員さんに聞いてしまうのが手っ取り早く確実な気がします。

「替えがきかない貴重品だからどうしても事前に知っておきたい」といった場合は、航空会社に個別に問い合わせるとよいでしょう。

2018年8月2日現地情報

Posted by 真中ユエ